社長挨拶



株式会社石井獣医サービス

代表取締役 石井 三都夫

弊社ホームページ(HP)を閲覧くださいました皆様、ありがとうございます。このたび、HPを作成するにあたりまして、皆様へ、日ごろのご協力に対し、心より感謝申し上げますとともに、HP開設にいたりました所感を述べさせていただきます。

 2020年初来の新型コロナウイルス感染症の世界的なパンデミックにより、世の中の生活は一変しました。「コロナ流行前のあの時、あの生活を取り戻したい。」と皆様が願っていることでしょう。しかしながら、頬を寄せあったハグはマスクを付けてのひじタッチとなり、あの時代に戻ることは、今や叶わぬ夢となりつつあります。しかしながら、私はむしろ、感染症に無頓着、無防備であったあの時代には戻るべきではないと考えています。

 イギリスの霊長類学者クドール博士によると、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)は、人類が自然を無視し、動物を軽視したことに原因があると指摘されています。例えば、私たちが森を破壊すると、森にいた動物が接近して生きていかざるを得なくなり、その結果、病気が動物から動物へ伝染します。感染した動物が人間と密接に接触するようになり、人間に伝染する可能性が高まります。ウイルスは細菌のように環境中に拡散しても、それ自体が自然環境の中において増殖することはできません。動物の細胞内に侵入することでそこで増殖し、動物から動物へ伝染して生き続けるのです。このような理由から、ウイルス感染症には動物が必要であり、動物から動物へ伝播しやすい密を好むのです。コロナ渦で叫ばれた「3密(密閉・密集・密接)を避けなければいけない」のは人だけではありません。動物こそ、3密を避けなければいけないのです。

 近年、豚熱、高病原性鳥インフルエンザ感染症、口蹄疫など動物の世界では、感染力や致死率の高いウイルス感染症が蔓延しています。これらのウイルスは家畜が密に飼育され強いストレスを感じることにより生まれた動物における新型ウイルス感染症です。近い将来、こうした動物特有のウイルス感染症が変異し、人にも感染を起こす感染力の高い致死率の高い恐ろしい新型ウイルス感染症として人類を襲うことが予想できます。次なるパンデミックを回避できるのは、動物ではなく、このような動物を取り巻く環境を作った人類なのです。コロナ渦の今だからこそ、現行の動物の飼育環境を見直し、「動物が望む本来の環境を考慮し、動物の飼育環境を整えていく」ことを考えるべきだと思います。この思いをより広く皆様に共有していただきたく、このHPを始めとして、機会があるごとに発信しなければならないと考え、このたびのHP開設に至りました。

 弊社HPを通して、世界中の牛たちが幸せになり、皆様にも幸せな日々が訪れますよう心より祈念してHP開設のご挨拶とさせていただきます。これからも牛たちをよろしくお願いいたします。併せまして、弊社のHPならびに運営にご理解ご協力賜りますようにお願い申し上げます。                          

 (2021年春)

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